「HINOKIO」のちょっと後の作品のようですが、「HINOKIO」でひきこもりの少年に「おい!出て来いよ!」と言っていたガキ大将が、今度はひきこもり少女です。
内容はよくある沖縄人情もので、心を閉ざしてひきこもりの中学生のひろみ(多部ちゃん)が西表島の人々との触れ合いで一歩進めるようになる、っていう別にどーってことないストーリー。
しかし、ひろみが背負っているものはものすごく重くて、多部ちゃんがものすごく暗い目をするもんだから魅了されて、全部見てしまいました。
この頃すでにお上手で、いろんな不安やストレスを抱えた、思春期の多感な少女の心の内を好演しています。
学校でいじめにあっているひろみ(多部未華子)は、心を閉ざしてしまい自分の部屋に引きこもるようになる。父を亡くし母も家を出てしまっていることから、祖父母と3人暮らしをしており、話し相手はネット上で知り合ったメル友のケンムン(武田航平)だけ。偶然にもケンムンの住む場所と、家出した母がいる場所が同じだと知ったひろみは、2人に会うため西表島へと旅立つ。--cinema today
カメラマンの父は「クジラを撮りにいく。」と言い出かけたが帰らず、母はひろみが2歳の時に出て行ったので祖父母と暮らしています。
学校でいじめのターゲットになり、それまで友達だった子達にいじめられても頑張って学校に行っていたんですが、あることを機にひきこもってしまいます。
「死んだって別にいいじゃん。生きているよりまし。」
・・・って心を閉ざしてしまい、メル友のケンムン(武田航平)だけが本音を打ち明けられる存在。ケンムンの「西表島に来て見たら?」の一言で外に出てみるひろみ。
いきなり西表島まで出てみるひろみ。
・・・で、西表島ではフェリーでひろみのことが気にかかったサヨおばあに声をかけられられ、物語が転がりだす・・・という感じです。
島の自然と沖縄に住む人達の人間愛とメル友ケンムンetc...etc...
サヨを演じるのは、沖縄民謡歌手で、「ナビィの恋」や「ホテルハイビスカス」にも出演している大城美佐子さんです。
大城さんの沖縄の言葉やヘタウマで独特の存在感はとても好きです。
こんな感じで、ド直球でひろみの成長を描いた作品です。
人と人との繫がり、母と娘の繫がり、生きることと死ぬこと、がテーマだと思います。
ひろみ自身の問題は何も解決していないのですが、仏頂面でオドオドしていたひろみが毅然とした姿になっていて、とても説得力がありました。
児童文学作家・竹内紘子の小説「まぶらいの島」が原作で、原作は奄美が舞台になっているものを西表島に改変したようです。
ロケ地は東京と沖縄の西表島と石垣島が少し。
西表島
○古見のサキシマスオウノキ群落--ひろみと紀美子(吹木ジュン)が美香を探しに行ったところ
○二シンドの浜----ひろみとケンムンが最初に会ったところ
○南風見田の浜 --ひろみと佐代がお弁当を食べたところ
石垣島
○石垣島ユーグレナモール(旧あやぱにモール)--ひろみが1人散策するところ
○旧離島桟橋 --ひろみが石垣島から西表島へのフェリーに乗ったところ
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